2016年3月11日金曜日

まちミューフットパスのススメ03

まちミューフットパスのススメ03
マップの話をしてみます。
ぼくらは2013年に「まちはミュージアムである」、まち歩きはそのまちを楽しむための移動教室である、という感じで歩き始めました。そしてガイドブック はまちを楽しむための必携ツールであると位置付けました。当時、ぼくは「まち見物誌ランデブー」というまちを楽しむための雑誌を作っており、一人で黙々と 山梨県中を歩いて記事を書いていました。その流れで、おお、山梨県ってこんなに面白いまちがたくさんあるんだ、そしてこんなに表情豊かな自然に囲まれたま ちなんだ、知らなかったなあ、と感じていました。そして、どうしてぼくはその魅力について今まで知らなかったんだろう?そう思い至ったんですね。 (^O^) もちろん、体感的には感じていたんですよ。でもその背後にあるものがたりについて知らなかった。知らなかったのはまず自分自身が知ろうと思わなかったこ と。さらに誰もどこでも教えてくれなかったからでもあるでしょう。学校でも教えてくれなかった。図書館に行けば郷土の歴史を研究した資料がたくさんある、 ということも知らなかった。お恥ずかしいことですがランデブーを始めて知りました。それまでは図書館をそういうふうには活用していなかったんですね。
ぼくが山梨県中を歩いてまわり、どのまちにも縄文から現代までの興味深い歴史がしまわれていて、その痕跡が代々残されてきたという奇跡に気づいたのはラン デブーによってでした。ふつうは自分が住んでいる共同体の、たとえばお祭りなどを通して人びとはそのまちの歴史と触れてきたはずです。ぼくにもそういう チャンスはあったはずなんですが5番目の子どもであったぼくは、そういう機会をはずしてきたのでした。
この雑誌は版元のコミヤマ工業の社長さんの思いから、特集したまちの住民に献本され、図書館にもプレゼントされました。ですからいまでも図書館に行けばい つでも手に取ることができるはずです。また県内では唯一、山梨県立博物館のミュージアムショップでだけ現在も販売しています。
ランデブーをつくりながら、この本をもっとリーズナブルでわかりやすくし、しかも実際に歩いて訪ねるスタイルにしたまちの楽しみ方ガイドブックを作れないものだろうか?というぼくの思いがだんだん膨らんでいました。
2003年の冬、甲府商工会議所のHさんから、甲府市の見どころを市民から募集したデータがあるんですけど、そのマップをつくってもらえませんか?と依頼されました。そこでぼくは、マップじゃなくてガイドブックをつくりませんか?と提案したのでした。
当時すでに市町村がまちの資源探しを行っていて、文化財マップなどが作られ始めていましたが、それらのマップは確かにデザインもよく写真もきれいだったん ですが、縮尺が大きすぎて実際にまち歩きをしようと思ったらいささか不便なマップであることが多かった気がします。これは本格的な国土地理院の地図を使っ ているものでも、いやだからこそ実は地図がわかりにくいという皮肉な現象が起こっていたのです。何しろどのマップも相当長い距離を歩かせるマップだったも のでしたから、むりもなかったのです。こういうことをぼくは日頃の取材で体感していたので、こういうマップじゃ歩けない、目的地にたどり着けない。もっと 距離を短くして、せいぜい3キロから5キロくらいの周遊コースでないとダメだと確信していたのです。そこでマピオンの距離測を活用し、コースの距離を限定 し、その地図を土台にして手描きのマップを使うことにしました。もちろん正規のマップを使うとそれなりにお金もかかるということもあったのですが (^O^)。
こうして一回のツアーで歩く距離が決まり、時間も解説や休憩なども入れておのずから3時間程度、9時受付、9時半スタート、12時終了というスタイルも決 まりました。受付とスタートの間の30分は長すぎると感じる人も多いのですが、現地集合ツアーということもあり迷う場合も多く、トイレなどの時間も考える とこれくらいのゆとりは必要と考えました。トイレが一人しか使えないという集合場所も多いのです。もっとも人によっては下見をする人もいますし、心配と期 待とで?9時前に集まる人もいます(^O^)。というわけでお茶などの手配も必要なスタッフは8時半集合と決まりました。
集合場所は駐車場やトイレなどの問題があり探す苦労が毎回あるのですが、参加者もその場所にたどり着くのが難しいという問題もあります。当日はできるだけ プラカードを持って案内に立ちますがスタッフが少ないのでたいへんです。最近はナビを持っている人が増えたので集合場所の住所を入れるようにしています が、それでも迷う人はいますよね。少し横道にそれましたか。








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